古墳時代

3世紀末より7世紀までの時代である。弥生時代以降の鉄器の普及・耕地の拡大・灌漑技術の発達によって本格的な農業生産がなされ、生産量の増加による経済力の上昇を基盤に、司祭者的首長が一般農民と隔絶した支配者としての地位を固定させ、地方豪族として成長、大規模な墳墓=古墳を造営した。 古墳造営は、畿内より始まり全国へ及んだ。その広がりは、大王を中心とした畿内豪族勢力の国内統一を示す。
 この地方の古墳は、線刻壁画をもつ朝倉町入地の狐塚古墳、甘木市小田にある前方後円墳の小田茶臼塚古墳、装飾古墳で楯持武人埴輪を出土した三輸町仙道古墳などの他にも数多くが残されている。

@鉄鏃   矢の先につけた鉄の鏃
A刀子   中国の漢代に発達した鉄器で弥生時代に青銅器と共に日本に伝      来したもので・ナイフ形をしている。
B耳環   今で言う、イヤリング。金メッキをしたものもある。
C勾玉・管玉 すべて装身具。碧玉、または水晶などで作られた。
  切子玉
D須恵器  千度以上の高温で焼かれた硬質の土器。五世紀以降に朝鮮より      伝来。新技術により、ろくろを使用して製作。日本人にとって      は初めての水漏れしない土器だった。色は灰色または灰黒色を      なし、叩くと金属音に近い音を発す。
   はそう 器内に液体を入れ、胴部の孔()に竹などを差し込んで使う。  堤瓶  持ち運びに便利な水運びの器。
   革袋形土器 革袋状の水筒を模倣した土器。
   坏   椀形の器の一種。
   高坏  坏に脚のついたもの、食物を盛りつけた。
E土師器  古墳時代以降、奈良・平安時代まで続いて製作された素焼きの      土器。弥生土器からの系統を引き、赤褐色か黄褐色が主な色で      ある。
F円筒埴輪 円筒で、外面に数条の凸帯が巡らしてある。古墳の墳丘に並べ      られた。
G馬具   馬に付ける用具の総称。本館には、馬を制御するための轡や辻      金具、雲珠などがある。
H馬形埴輪 形象埴輪の一種で、武具形・家形など各種がある。
I坩    小型の壷

須恵器:はそう【左より右に時代の変遷】   須恵器:堤瓶

須恵器:坏【左より右に時代の変遷】        須恵器:高坏                                    (夜須町三国手遺跡)

  須恵器:横瓶・平瓶   須恵器:はそう 須恵器:革袋形土器                     (甘木市大岩西部                         1号墳)

土師器:左端 横瓶          耳輪・丸玉・勾玉
   
(甘木市大岩西部1号墳)   (三輪町栗田谷2号墳)

    右端 片把手付椀
   (三輪町栗田谷2号墳)     

勾玉・管玉・丸玉・耳輪        耳輪・刀子・鉄鏃など
(甘木市大岩西部1号墳)      (甘木市小田小塚古墳)



トップへ

「甘木歴史回廊」