原の東遺跡(2万年前から人が住んでいた)

 菱野の原の東遺跡(「大分自動車道関係遺跡地図」参照)からは旧石器時代(約二万年前)のナイフ形石器や黒よう石のやじりが発見され、人びとをおどろかせました。二万年前からこの地方に人が住んでいたのです。また、1万年前の土器片や八千年前の石組炉(釜戸)が四十五基も発見されそのほか五千点をこえる異物も出土しました。

原の遺跡全景 石組炉 原の遺跡垂直分布摸式図

上の右表の図をみてみましょう。 
 この遺跡を垂直に掘り下げてみると、上のほうから奈良時代・古墳時代・弥生時代・縄文時代・先土器  (旧石器
)時代など11層にもおよぶ大規模な複合(重なり合った)遺跡であることがわかりました。一か所 でこれだけの地層が発見されたのは全国でも大変珍しいといわれています。
  近くには鎌塚遺跡の大集落の住居跡(約八十戸)もみつかっており、一万七千年にもおよぶ長い間、各時 代の人びとが生活の場所としてくらしてきたことは、この地域がよほど人の住みやすい、よい環境だった のでしょう。
  このように、旧朝倉村・旧宮野村や旧大福村の台地も同じように各時代の遺跡が重なり合っていること が、住居跡や墓地跡ならびに遺物の調査によってあきらかになっています。


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