西法寺遺跡の手錫杖(てしゃくじょう)と鉄剣(大字大庭)
奈良時代の竪穴住居七十四軒をはじめとして平安〜鎌倉時代の遺物が多 数発見されました。とりわけ、奈良時代の集落は小単位ごとに群がって住ん でいたこともわかりました。
また、非常に珍しい物として鎌倉時代のものと思われる手錫杖(僧・修験者 が持って歩くつえ)と鉄剣が穴から出土しました。おそらく修験者の墓でしよう
このことは現在小字名として西法寺の地名が残っていることからたいへん 興味深いことだといえます。 |
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手錫杖と鉄剣 |
才田遺跡(大字入地)
桂川の右岸段丘上に営まれた、古墳〜鎌倉時代にわたる大集落の跡であります。とりわけ、平安〜鎌倉時代の十数棟におよぶ掘立柱の建物には廂(ひさし)や縁(えん)が付く大きな建物をはじめ、総柱の倉庫などが発見されました。建物群の周辺には墓地、井戸、あなぐらなどがあって、それらからは宋銭(中国のおかね)をはじめ、中国産の一級品にあたる陶磁器類が多数出土しました。その内容は一般農民の集落とはちがって、より上流階級の集落といえるでしょう。この地域の有力者か、周辺にあったといわれる中世(鎌倉〜室町時代)の長渕の荘・黒島の荘(荘園)などの荘官クラスの住宅であったのではないでしょうか、ひじょうに貴重な遺跡といわれています。
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才田遺跡全景 |
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中国製陶磁器 |
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「おもな古墳」
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