SNK >> デジタルアーカイブ >> 初手物語
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グループ | ||
今も昔も変らんで、やっぱ、まじめなグループと、不良グループとあったたい。不良のも んたちが、中学生に手紙ばやったてろ、貰うたてろ、そげなこつの重さなって、とうとう一 人は退学、外に二・三人ぐらい停学になったりしたこつんあった。あたしどんなグループち がいで、あんまり話も合わじやったけん、その人たちのいざこざはよう知らじゃった。 みんなば、その頃迄は講堂のなかったけん作法室に集めて、そのこつで校長先生からお話んあっ て皆どんどん泣いたたい。何ちゃすぐ泣きよったもんの。やっばその時分じゃった"男たっち ゃんちあだ名つけられとった元気もんが、あたしどんの組じゃったが、役者の顔見せにつ んのうてさるいたてろち云うて停学させられたこつもあった。 そのころは、芝居のある前に役者の顔、見せち云うて、役者が人力車にどん乗って、役者の 名まえ書いたのぼり旗どん立てて、街中ばまわりよったもん。そすとそのあとからみんな ぞろぞろついてさるきよったたい。野次馬どんが。それつんのうてさるいたったい。 何せその頃は何でんやかましかりよった。今から考ゆっとおかしかごたるこつたいの。 |