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初手物語
こうもり
こうもりだん、この辺なようおりよった。大っか木のあって、そりに穴のあいたりしとる とこにどん居りよったふうで、夕方になっと、バラバラバラ、ちぅごたるふうに、お椽先辺 に、薄暗うなりがけに飛びよったたい。昭和の初め頃迄は馬入川ん近所の大っか木のうろ(洞) にどんおりよったたい。川端ば暮々に通ると、頭の上にどん、よう飛うで来よったが、あげ なうろのある木どんが無うなってからは、ちーん見掛けんごつなってしもた。
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