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    手まり唄
   
その頃の手毬つき唄
(1)高良山の 板敷きゃどんちんがららん 今日は今日 今日 明日は明日明日  大慈大悲のお手まり様よ 絹の帛紗と紅絹の帛紗と 包み合せて 唐糸でしめて しめたごとくは誰れにわたそか 隣りの誰さんか 向えの誰さんかにわーたそ
(手毬ば渡して)
 誰さんにわーたした
(うけ取った者が)
 ナイナイわたしが受けとりました
 高良山の板敷きゃ(繰返し)

(2)ひイふウみッつのうぐいすが 梅の小枝に巣をかけて 十三玉子を生みそろえ 生んでそろえてたつときは 一つあひよどり 二つふくろどり 三つみそっちょ 四つ夜がらす 五つ石たたき 六つむくどり 七つなきどり 八つやまどり 九つこうせみ 十とをばと鳴きこれた(殺した)

(3)しょんがいな しょんがいな しょんがいなのばばさんなやきもちずーきでよんべ九っ けさ十 朝の茶の子にただ三っ しよんがいな しょんがいな

(4)しゃんしゃんどどに打乗って さらまさらまと後見れば  あとにはしぐれの雨が降る 前には蓮花の花が咲く 一枝折っては腰にさし 二枝折っては手に握り 三枝めには日が暮れて 明石の庄屋に宿借りて 宿はせまいし夜は長し 暁起きって空を見た 黄金の盃手に据えて 一ぱい呑まされ七夕さん 二杯呑まされ上戸さん 三杯肴は何々か 白根のうらの白大根 赤根のうらの赤大根 チョロチョロ川の鯉のじじ なかからチョツキリ押し切って 煮々して食うたりゃうまかった


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