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初手物語
だんだら粥
十五日の朝は"だんだら粥"ち云うて、朝小豆ごはん炊いてその中におかちんば入れて食べ よったたい。
うちはお鏡開きでお鏡餅ば切る時、ほんに細う割れて、屑んごつ沢山なりょったけん、そ りばごはんの出来上りがたに釜のごはんの上にのせて火ば引いとくと、ごはんのおみるるこ ろにゃ、ちょうどよか位に柔らこうなりょった。
柔らっか小豆入のおかちんごはんになりょったたい。小豆の多かと、その年に蠅の多か、ち 云よったけん、小豆ゃパラパラ位に入れよった。大根とかつを節のおなますどんその朝はつ けよったたい。
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