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初手物語
千磐の伯母の死
大正四年末、火事の年の年末、千磐の伯母さんのとうとうおかくれたたい。静しゃんが胸の悪 かったときの看病でうつっとんなさったふうで、結核じゃった。家も狭うなったし、子供達も 居るけんち思たばってん、お医者さんの、年寄りでうつる力も無かけん、そげな心配せんでよ かち云うとんなさったけん、別に用心もせじゃったたい。梅林寺にご先祖のお墓のあるけんあ すこでご葬式したたい。冬のさーむかくもり日じゃった。
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